平成21年度 情報交換及び講演会等の開催状況


今年度開催されました講演会についてその概要をお知らせします。なお、これ以外の活動実施状況については、3か月毎に発行しています東海ノア通信をご覧ください。

(1)「JCO事故からの教訓を風化させないために
   -事故発生から60時間の対応-」
           (講師:原子力機構特別顧問 野村 正之氏)
 平成21年7月8日、原子力機構原子力科学研究所において、平成20年度に発生した当研究所での非管理区域の汚染問題等を風化させない取組みのひとつとして講演会が開催されました。
 どの様にしてJCO事故がおこり、臨界を終息したか、また、このJCO事故を契機に東海ノア協定が誕生したこと等について、従業員等291名の参加のもとに講演されました。東海ノアから13名が出席しました。

  

(2)「研究施設の品質と安全文化
   -施設管理の第六感、ピーンときたら-」
(講師:財団法人原子力安全研究協会 理事長 松浦 祥次郎氏)
 
 平成21年11月20日、原子力機構原子力科学研究所において、
品質月間取り組みとして、講演会が開催された。
 講師は旧原研理事長で、現在は財団法人原子力安全研究協会理事長の松浦祥次郎氏でした。品質月間にちなんだ内容、そして安全文化・法令遵守を含めた内容にしていただきました。
  講演のテーマは「研究施設の品質と安全文化」(施設管理の第六感、ピーンときたら)で、一方的な話ではなく、対話的な講演にしたいとの講演者の要望で、1 時間の講演後、30 分の質疑応答としました。その結果、多くの方の質問があり時間をオーバーする程盛況でした。この品質月間講演会には、参加者278名で、このうち東海ノアからは2事業所2名が参加されました。

 

(3)「火災の発生状況と予防対策」
   (講師:総務省消防庁消防大学校教授 久保田 幸雄氏)

 11月27日、原子力機構核燃料サイクル工学研究所において、平成21 年度秋季全国火災予防運動期間中の行事の一環として、総務省消防庁消防大学校教授久保田幸雄氏による「火災の発生状況と予防対策」について防火講演会が開催されました。
写真、図等により、電気火災のメカニズム、電気火災の予防、火災で一番怖いのは炎より「煙」であること及び正常化の偏見等について、従業員等113名の参加のもとに講演されました。東海ノアからは5事業所5 名が出席しました。講演は、具体的な事例をもとにしたわかりやすい説明で、特に、トラッキング、ジュール熱の実験映像から、職場に限らず、日常生活でも起こり得る事象であることを実感したこと、また、煙は垂直方向に早く、一酸化炭素を含んでいるということなど火災予防に大変参考となりました。



(4)「地方自治体における危機管理の現状と原子力防災活動上の
   留意事項」
    (講師:㈱総合防災ソリューション:特任参与 佐藤 喜久二氏)  
  
 本講演会は原子力機構 大洗研究開発センターの主催で平成22年1月20日に開催したもので、聴講者は80名(うち東海ノアから2事業所2名の参加)でした。 地域と共存していく原子力の関係機関にとっては、地方自治体の危機管理体制について十分な理解が必要であり、危機管理に「安心」の概念を導入し安心をいかに確保していくかが重要であること、自治体と事業所との常日頃の意思疎通が重要であること、さらに、自治体や住民が求める安心情報については、行動に直結する具体的な分かりやすい情報の提供が必要であることなどについて講演され、緊急時対応活動に参考となる有意義な内容でした。